いのちがいちばんだいじ展 SCROLL

この度、日頃より撮りためている玉村家の日常を「いのちがいちばんだいじ展」と題してweb上で展示させていただきます。そもそもこの展示は10年後の2030年頃にギャラリーでの開催を目指しておりましたが、2020年11月17日に愛猫プンクトゥムが死んだことで急遽web上で開催することに決まりました。
この展示は2匹の猫を家に迎えてからプンクトゥムが死ぬまでの2年6ヶ月間に撮影した写真により構成されています。プンクトゥムと共に生活していく中で我々が目にして感じてきたいのちに焦点を当てた内容となっています。
本展開催においては岡本健さんをはじめとする岡本健デザイン事務所の皆さんに喪中葉書・展示案内の制作、web展示会場の設置、デザインを約1ヶ月で構成していただきました。この場を借りて御礼申し上げます。

玉村家一同

2018年5月
ある会社のゴミ集積所に4匹の産まれたての子猫が段ボールに入って捨てられていました。うち1匹は死んでいて、生きている3匹のうち1匹はその会社の人が引き取ることになりました。残り2匹(茶トラと白に茶色)は横浜で保護猫活動をしている吉田さん夫婦に引き取られました。

2018年6月
敬太が仕事で家を空ける時間が増え、栞が家でひとりで待つ時間が増えてきました。ふたりは猫を飼うことにしました。茶トラの猫を飼って名前は「シンバ」にしようと決めていました。2人は知り合いを通じて吉田さんと出会いました。お目当ての茶トラの猫には和栗ちゃんという名前がついていました。2匹は仲がいいからできたら兄弟でもらって欲しいと吉田さんは申し訳なさそうに言いました。マロンちゃんと名付けられた白に茶色の猫もセットで引き取ることに決めました。

シンバとプンクトゥムが家に来るのに合わせて日付が入るコンパクトフィルムカメラを買いました。

不良品だったのですぐに交換してもらいました。

 

茶トラの猫には予定通り「シンバ」と名付けました。敬太がライオンキングのシンバが好きだからです。白に茶色には「プンクトゥム」と名付けました。説明するのは難しいですが芸術用語で「言葉にできないモノの良さ」という意味でした。綺麗なしっぽや言葉にできないキュートな動きからそう名付けました。

シンバとプンクトゥムが来てから敬太は毎日仕事から帰るのが楽しみで、栞は2匹を可愛くとるのに必死でした。さみしくないように猫を飼ったはずでしたがすぐに栞の妊娠が発覚し、玉村家はてんやわんやでした。悪阻がひどい日や夫婦喧嘩した時もいつもプンクトゥムが側に来て2人を笑顔にしてくれました。(シンバはおバカなので色々わかっていない感じでした。)

2019年2月
敬太がプンクトゥムに欲しがるだけさきいかをあげた結果、体調を崩して入院になりました。その際の健康診断で「肥大型心筋症」という心臓の筋肉が肥大して機能低下を引き起こす先天性の病だということが判明しました。